<佐賀県高校総体>弓道男子団体 鹿島が大会記録更新しV 「最後までどうなるか分からない」早稲田佐賀との接戦制す
研ぎ澄まされた集中力で栄冠を射抜いた。弓道男子団体は、決勝リーグで総的中数の大会記録を更新した鹿島が優勝。早稲田佐賀と5勝1敗で並びながらも気持ちは揺るがず、最後まで自分たちの射を貫いた。
県春季大会で優勝し、今大会も予選をトップ通過した鹿島だったが、早稲田佐賀との1戦目を1中差で落とした。「最後までどうなるか分からない」。コーチらの教え通り、選手たちはすぐに気持ちを切り替え、次の的に視線を定めた。
リーグ戦の途中経過は見ず、他校の勝敗や順位は意識しなかった。「自分たちがどうするのかだけを考え、一本一本を詰めた」と3番手の川下丈太郎。松尾凌大と岩下浩也は徐々に調子を上げ、最終戦は4本とも決めた。早稲田も1敗したことは最後に知った。
「選手にとって優勝は通過点。私は大号泣したが、『ここで泣いちゃだめ』と言われた」。岩屋洋太郎外部コーチは、平然とする選手らを頼もしく思った。この夏、学校の弓道場に飾られている「全国優勝」の言葉を一丸となって実現するつもりだ。(円田浩二)
