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佐賀工、初戦快勝 破壊力とスピード、8トライ 全国高校ラグビー

剛柔自在。50度目の「聖地」に立つ高揚感をエネルギーに変え、名門のフィフティーンが躍動した。佐賀工は伝統のモール攻撃と、左右への素早い展開を織り交ぜ静岡聖光学院から8トライを奪って快勝発進。枝吉巨樹監督は「モールが組めないシチュエーションでは、選手たちが考えてボールを動かしていた。そこはしっかりと評価したい」と手応えを語った。

前半4分、ハーフライン付近のラックから右へと展開。最後は187センチのWTB古賀剛志が独走し先制トライ。「チームの合言葉“モメンタム(勢い)”を与えられるように絶対走りきろうと思った」と古賀。佐賀工が25年ぶりにベスト8入りした第76回大会(1996-97年)で主将を務めた父の隆さん同様、躍進を期す3年生が猛攻の口火を切った。

10分と25分にはラインアウトからモールでなだれ込んで連続トライで突き放した。スタメンのFW8人の平均体重は8・5キロ上回る94・75キロ。BK陣の走力を相手に印象付けた直後には、破壊力抜群の縦突進で守備網を切り裂いた。攻めの引き出しの多さで終始ゲームを支配し、Bシードの底力を見せた。

元日の3回戦は同じBシードの国学院久我山(東京第1)とぶつかる。「相手はFWもBKもみんな大きいし、まずは懸命なタックルで踏ん張りたい」と枝吉監督。10大会ぶりの準々決勝進出へ、多彩な攻撃同様、持ち味の体を張った激しいディフェンスで難敵撃破に挑む。(古川公弥)

2回戦・佐賀工-静岡聖光学院 後半、突進する佐賀工の大和哲将(中央手前)=花園(撮影・米倉義房)


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