佐賀県内初のトライアスロンスクール発足 国スポ選手・甲斐瑠夏さんが指導「レース後に大きな達成感」

昨秋の国スポに佐賀県代表として出場したプロのトライアスロン選手、甲斐瑠夏さん(25)=佐賀市=が、県内初のトライアスロンスクール「TRISE(トライズ)」を立ち上げた。甲斐さんは「佐賀での競技普及に力を入れて、誰もがトライアスロンを楽しめるチームを目指したい」と意欲を見せる。

 東京都出身の甲斐さんは、日体大を卒業した2022年4月からチームSSPの一員として活動。同年、佐賀に移り住んだことをきっかけに「国スポ後も佐賀を拠点に活動していこう」と考えた。今後は国内の大会に出場を続けながら、県内での競技普及にも力を注ぐ。

 トライズはトライアスロンと「RISE(ライズ)」をかけ合わせた。ライズは上昇や向上という意味で「佐賀からトライアスロンを盛り上げていきたい」という思いを込めた。

 甲斐さんは佐賀国スポの後から立ち上げの準備を進め、今年4月から本格的に参加者を募って練習会を始めた。「初めは不安の方が大きかった」が、3日に佐賀市のSAGAアクアで初めて開いたスイムの練習会には12人が参加。「たくさんの人が参加してくれて、いいスタートを切れた」と話した。

 スイム、ラン、バイクという3種目をこなし、多くの人が「きつい印象」を持つトライアスロン。ただ、甲斐さんは「過酷な競技だけれども、レースの後には大きな達成感や充実感が味わえる。勝ち負けが全てではなく、マラソンに近い感覚」とその魅力を語る。

 スイムの練習会は火曜朝と木曜夜の週2回で、初回は1千円で体験できる。月会費は週1回参加で一般が5180円、学生が3100円、週2回参加で一般が8500円、学生が5500円。会員になれば水曜夜のランの練習会に無料で参加できる。

 5~10月には唐津市の県ヨットハーバーで海を泳ぐ練習会の開催も計画している。監視員を配置するなど安全対策を徹底することで「個人では取り組みにくい本番さながらの練習を積むことができる」という。

 練習会や会費などの詳細はトライズのホームページで確認できる。甲斐さんは「経験者はもちろん、初心者やこれからトライアスロンに挑戦したいという人も大歓迎。泳ぎや走りに興味がある人たちに幅広くきてほしい」と呼び掛ける。(小部亮介)

スイム練習で指導する甲斐瑠夏さん(右)=佐賀市
選手兼指導者としてトライアスロンチームを立ち上げた甲斐瑠夏さん=佐賀市
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