SONEZAKI Shizuku

佐賀で培った技

体を自在に操り表現

 「難しい技ができたときの達成感」が競技に打ち込む原動力という。「何度もけがをした。怖いときもあるけど、自分の体を自在に操り、表現する楽しさが体操の魅力」とまっすぐな目で語る。
 小学校5年生から鳥栖体操クラブに所属する。出身地福岡の体操クラブ時代から時折練習に参加していたが、充実した器具がある練習環境にあこがれ、鳥栖を練習拠点とした。新天地での練習は「新しい技を覚える楽しさ」を後押しし、競技成績にも表れるようになってきた。
 小学生の頃から指導する鳥栖高体操部の龍富貴夫監督は「着実な演技が強み。本番に強い」と、ストロングポイントを評する。体操は理想の演技と自分との闘い。日頃の練習の積み重ねが演技に表れる。
 負けん気の強さも競技へのモチベーションの一つ。以前抱えていた平均台の苦手意識は必死の練習で振り払った。中学は田代中に進み、チームでトップを目指した。中2で全国中学校体育大会準V、中3では念願の日本一に輝き個人総合でも4位入賞と高い総合力を見せた。ジュニアのナショナルチームにも選ばれ2019カナダ国際大会に参加。一歩ずつ経験を重ねている。

コロナ禍、新技の練習

 高校ではインターハイ団体、個人で優勝を狙うつもりだったが、1年次はコロナ禍で大半の大会が中止になった。「こんなに大会がないのは初めての事。試合に出たかった」と振り返る。だが、「その分新しい技の練習ができた」とも言い、SSP杯で初披露した跳馬のユルチェンコ2回ひねりは成果の一つ。前向きに我慢のシーズンを過ごした。
 2024年の佐賀国スポでは、現在のチームを軸に優勝を狙うという。鳥栖で培った実力と仲間との絆で期待に応える意気込みだ。そして、「ナショナルチームに入って日本代表として活躍したい」と世界を見据える。

曽根崎 しずく 選手

競技:体操

そねざき しずく

2004年、福岡県大野城市出身。5歳で地元の体操クラブに入る。小学5年生で鳥栖体操クラブに加入し田代中に進学。全国中学校体育大会では中2で準優勝、中3で全国制覇を果たし個人でも4位入賞。ジュニアナショナル強化選手にも選ばれる。2019年の茨城国体では少年女子団体6位入賞。