NISHIKAWA Niko
相手の攻撃かわし、試合を支配
1月にSAGAプラザで開かれた全九州高校選抜フェンシング大会。佐賀商業は学校対抗の女子フルーレで3位に入り、全国への切符をつかんだ。3位決定戦で1年生ながらチームの中心となったのが西川日湖選手(16)だ。伸びのあるアタックを要所で決め、得点を重ねた西川選手は「仲間の期待が力になった。チームを引っ張る存在はやりがいがある」と充実した表情を見せた。
最初はチャンバラ感覚
ともにフェンシング選手だった両親の影響で競技を始めた。「小さいころから道具が身近にあり、最初はチャンバラ感覚。自然とフェンシングをしていた」と笑う。佐賀ジュニアフェンシングクラブで練習し、小学3年生から試合にも出場するようになった。「相手の技を予想し、駆け引きするのが楽しかった」と競技に打ち込み、腕前も徐々に上がった。小学5年の時に九州大会で3位入賞したほか、全国大会に2回出場するなど成績を残した。城東中進学後も同クラブで練習に励み、中学3年の時の全中では、惜しくも入賞は逃したものの9位に入った。
現在は佐賀商業高フェンシング部に所属し、県フェンシング場で週6回3~4時間の練習に汗を流す。フルーレが専門で、競技の魅力を「相手がどう動くか、それに対して自分がどう対処するかを考え、自分が試合を支配できたときがとてもうれしい」と話す。得意な技は相手のアタックを剣で止めて、そのまま攻撃に移る「リポスト」。相手に優先権を取られた場合でも、「何とかできる」と自信を持っている。ほかにも、相手の防御をかわしながら攻撃する「デガジュ」なども得意。練習中からいろいろな技を試して対戦相手に感想を聞いたり、試合のビデオを見て動きを確認したりするなど研究熱心で、技がうまくできないときにはコーチや先輩にアドバイスを求めているという。
目標はインターハイ、国スポ
いま練習で最も意識していることは「試合の中で動きのリズムを一定にしないこと。緩急をつけることで相手のリズムを狂わせる」。相手の不意打ちに対応できるよう体のバランスも大事にしており、「相手を支配しながら試合を進めたい」と力を込める。試合以外でも好きなお菓子を節制しているほか、食事の内容に気をつけるなどフェンシング中心の生活を送っている。
いまの目標はインターハイで個人優勝することと、SAGA2024国スポで上位入賞すること。「強い選手はいっぱいいるが、そういった選手でも負けることはある。自分にもチャンスは十分にあると思うので、持っている力を精一杯出し切りたい」と意気込んだ。
西川 日湖 選手
競技:フェンシング
にしかわ にこ
2008年2月3日生まれ。佐賀市出身。両親の影響で小学1年生からフェンシングを始め、全中9位やインターハイベスト8などの成績を残してきた。フェンシング以外の楽しみは小学3年生から続けてきたピアノ。練習が休みの日は、大好きなキングヌーの曲を弾いている。学校では友達としゃべるのが楽しみで、好きな教科は体育。