<柔道>田中龍雅(佐賀商高)初挑戦のシニア国際大会に闘志 「高校の3年間出し切る」
27日から始まる柔道の国際大会「グランプリポルトガル」に、男子73キロ級の田中龍雅(佐賀商高3年)が出場する。高校生として臨む最後の国際大会で「初めて挑むシニアの国際大会。高校3年間やってきたことを出し切る」と闘志を燃やす。
日本選手団は昨年9月の全日本ジュニア選手権の優勝選手から選出。田中は同大会に出場していないが、8月の世界ジュニア選手権で優勝していたため、73キロ級の代表として日の丸を背負う。
今年5月の世界選手権日本代表の選考を兼ねた昨年10月の講道館杯全日本体重別選手権では、コンディション調整がうまくいかずに3回戦敗退。「勝つための準備ができていなかった」と反省する。
昨年12月のグランドスラム東京に兄・龍馬の練習パートナーとして帯同し、出場した国内外のトップ選手と練習する機会を得た。「組み手は常に自分のペースに持ち込むことができた」と手応えをつかんだ。さらにトップ選手の試合に向けた調整方法やコンディションの整え方を肌で感じることもできた。
「ここで優勝しないと、グランドスラムや五輪なんて口にできない」と、シニア世代に一歩も引くつもりはない。「世界ジュニアの時と同じように、自分の実力を出せば優勝できる」。兄と同じ筑波大への進学が決まっており、高校最後の大舞台で再び“有言実行”の金メダルを目指す。(小部亮介)

ポルトガルで開かれる国際大会での飛躍を期す佐賀商高3年の田中龍雅=佐賀市の同校