YOSHIDA Ryusei

なぎなたの新たな境地目指し

冷静な自己分析

 一般的なスポーツと違い、なぎなたや剣道などの武道には独特の考え方がある。「残心」という概念だ。残心とは、技を決めた後も相手の攻撃に備え、油断をしない気持ちである。有効打と思える技が入ったとしても、引き続き攻め続ける、備える気持ちと姿勢認められなければ、有効とはならない。高校入学後に出会った武道の世界。所作や姿勢、相手を重んじる考え方など、全てが「かっこいい」と思えた。
 調理を学びたいと牛津高の門を叩いた。鳥栖市から毎日、電車で通っている。部活では、中学までは陸上、特に長距離を専門としてきたが、「牛津高らしい、特色ある部活がある」と聞き、なぎなた部を見学した。男性部員はいなかったが、女性の先輩部員たちは優しく歓迎してくれた。同級生で同郷の友人である土橋凛久さんと誘い合って、入部した。土橋さんとは常に、互いに高め合うことができる大切な存在だ。指導する尾形美和監督は「自分に足りないことを冷静に判断できている」と、今後の成長への期待を口にする。

男子の伝統をつなげたい

 1年生の11月にあった県高校新人大会で優勝し、全国選抜への切符を手にした。初めての全国の舞台、高いレベルの技術を学び、楽しむ気持ちで臨んだが「最初は緊張してガタガタ震えた」。ただ、試合を重ねるにつれてのびのびと動くことができた。結果は3位。競技歴1年で思いがけない好成績に「自分でも驚いています」。ただ、全国のレベルを肌で感じたことで、その差にも気づきがあった。「技術面ももちろんだが、「決めるぞ」という強い気持ちがまだ足りない」。
 2年生となり、主将として後輩を指導する立場にもなった。気を付けているのは「気配り、目配り、心配り」。牛津高なぎなた部だけでなく、男子なぎなたのさらなる盛り上がりが目標だ。そのためには、自らが成績を残して引っ張る必要がある。「頑張った分だけ、上に行けることが分かった。もっと技術を吸収して、自信を持って勝てるようになりたい」。男子なぎなたの新たな伝統を背負い、トップランナーとして活躍したい。全国の頂点を目指す覚悟はすでにできている。

吉田 琉星 選手

競技:なぎなた

よしだ りゅうせい

2004年生まれ、鳥栖市出身。中学時代は陸上(長距離)に取り組む。牛津高入学後、なぎなたを始める。2020年11月の県高校新人大会で優勝し、全国選抜大会への切符を得た。2021年3月の全国選抜で、競技歴1年で初の全国大会ながら3位入賞。同年11月の県高校新人大会も優勝し、2連覇を達成した。