NAGAFUCHI Yurika

進化飛び級「五輪で金」

U16日本代表に選出

 かつて全国制覇を成し遂げ、五輪代表も輩出している女子バドミントンの強豪・佐賀女子高。中学1年生ながら、日本一を目指して技を磨く高校生とともに練習を重ねている。昨年、16歳以下のジュニアナショナルチームに選ばれ、全国中学校大会では16強に進出した。
 150センチと小柄だが、持ち味の粘り強さで質・量ともにレベルが高い高校生の練習に食らいつく。多田美紀監督が「球読みの良さは天性のものがある」と評価する素質に加え、厳しい環境でもまれフットワークやシャトルのコントロール力を鍛えてきた。
 2021年末の県新人大会では、1ゲームも失うことなく優勝。「速いタッチでシャトルに触り、相手を追い込めた」と手応えを感じたが、「試合後半のミスが多かった」と反省も忘れない。1月下旬には、2022年のジュニアナショナルチーム選考合宿に参加した。
 スピードを重視するのは、ナショナルチーム強化合宿での経験が大きい。体の柔らかさを生かした粘り強さが身上で、速いタッチで相手の体勢を崩して得点を重ねていくスタイル。だが合宿では得意のスピードで押され、攻め込まれた。トップ選手とのプレーで課題が明確になった。

佐賀女子高に“入部”

 兄・雄大さん、姉・妃香さんの影響で地元のクラブに通い始め、小学2年の全国大会シングルスで優勝。その後も多くの全国大会で表彰台に立ち、5年生で初めてジュニアナショナルチーム(13歳以下)に選ばれた。中学進学後、さらなるレベルアップを目指して門をたたいたのが、妃香さんもプレーする佐賀女子高。同高バドミントン部に中学生が〝入部〟するのは、初めてのことだ。
 異例の〝飛び級〟で進化を続ける13歳。目標とする世界へのステップとして、今年の全国中学大会での「4強以上」を目指す。「将来はオリンピックで金メダルを取りたい」。あどけなさも残るその表情に、曇りはない。

永渕 友梨華 選手

競技:バドミントン

ながふち ゆりか

2008年、佐賀市生まれ。地元の川上ジュニアクラブで競技を始め、小学2年で全国小学生ABC大会優勝、小学5年で全国小学生選手権3位、小学6年では同大会の代替大会で準優勝。シングルスで小学生トップレベルの成績を残し、昨年の全国中学校大会ではベスト16に進んだ。ダブルスでも姉の妃香さんとペアを組み、海外選手も出場する大会で優勝した経験を持つ。2019年に13歳以下、2021年には16歳以下のジュニアナショナルチームに選出された。