UEOKA Shunsuke

ソフトテニスの新たな地平開く

日本一のタイトル、20回以上

 日本発祥のスポーツであるソフトテニス。中学校での競技別人口は、野球やサッカーを上回り最も多いという。愛好家は全国に700万人いるとされ、日本で最も浸透したスポーツのひとつだ。日本以外に、韓国、台湾などで盛んにプレーされている。
 兄の影響で、小学1年からラケットを握った。小学2年から学年別の全国大会で優勝するなど、幼少期から活躍を続けてきた。駆け引きを得意とするクレバーなプレーが特徴で、全国中学校体育大会、インターハイ(高校総体)などでも優勝し、これまでに「日本一」という称号を20回以上獲得してきた。

ソフトテニスで生活できる

 大学卒業後のフィールドを考えたとき、「プロになることに迷いはなかった」。大学4年生の秋、プロ宣言をして史上初の学生プロが誕生した。ただ、ソフトテニスには賞金が出る大会そのものがまだ少なく、獲得賞金だけで生活を成り立たせることは難しい。そのため、スポンサーを募り、スクールを開くなどして生計を安定させる必要がある。「ソフトテニスで生活ができることを、後に続く選手たちに見せたい」。スポンサー企業へのプレゼンも積極的に行うなど、プロソフトテニスプレーヤーの確立を目指している。

ソフトテニスは、面白い

 近年、ソフトテニスの大会は屋外のクレーコートやオムニコートだけでなく、硬式テニスと同様のハードコートや、体育館などの屋内コートで試合することも増えてきた。コートや環境によって、ソフトテニスはボールの跳ね方などが大きく変わり、戦い方や戦術も全く違ったものとなる。「トッププレーヤーのソフトテニスは、見てもらえれば絶対に面白い。迫力も違う」と、ひとりでも多くの人に見てもらいたいと話す。
 プロとして成功すれば、子どもたちに新しい選択肢を示すことができる。そのためにも、2024年の佐賀国スポは優勝しなければならない。プロ宣言後、ペアを組む丸山海斗は中高の先輩。初めてのペアだが、2022年10月の天皇賜杯・皇后賜杯全日本選手権は準優勝と結果を残した。これから、佐賀でプレーする機会も増える。「佐賀でも子どもたちにプロのプレーを見せて、驚きを与えたい」。ソフトテニスの新しい地平を開く-プロ選手としての揺るぎない決意で挑戦を続ける。

上岡 俊介 選手

競技:ソフトテニス

うえおか しゅんすけ

1999年12月24日、和歌山県生まれ。上宮中-上宮高-同志社大。兄の影響で、小学1年から地元和歌山市内のチームでソフトテニスを始める。小、中、高と全ての世代で全国制覇を経験。大学在学中にプロ宣言し、中高の先輩の丸山海斗とペアを組む。2022年天皇賜杯・皇后賜杯全日本選手権準優勝。180センチ、佐賀県スポーツ協会所属。