MATSUBARA Takurou
頂点へ闘志燃やす
温和な表情が一変
温和な表情は、レスリングマットの上で相手と向き合うと一変する。鳥栖中2年の松原拓郎選手は、高い身体能力と切れ味鋭い技を武器に、レスリングの全国大会で上位に食い込むホープだ。2024年に佐賀県で開催される国民スポーツ大会(佐賀国スポ)での活躍も期待されている。
3歳から兄と一緒に地元鹿島市のレスリング教室で競技を始めた。当初は「体力づくり」が目的だったが、小学生になると、その才能は一気に開花。全国少年少女選手権大会で6連覇を成し遂げ、6年時には全国少年少女レスリング連盟の年間最優秀賞にも選ばれた逸材だ。
本格的に競技に打ち込むため、中学からは親元を離れて鳥栖中に進学。多くのトップ選手を育ててきたレスリング部の小柴健二監督の家に下宿しながら、日々練習に励んでいる。
練習では一回り大きい高校生の胸を借りて、技を磨く。相手は全国中体連のチャンピオン経験者や、高校トップクラスの選手など強者ぞろいだ。恵まれた環境で、ぐんぐんと技術を吸収し、中学1年で、全国中学選抜レスリング選手権大会に出場しベスト8位に入賞した。
国スポ「特別な大会」
新型コロナウイルスの影響で、昨年は全国の大会が次々と中止になり、リベンジするチャンスはなかった。現在は崩しや寝技の強化に取り組んでおり、3年生では「絶対に全国の頂点に立ちたい」と闘志を燃やしている。
佐賀国スポ開催時には高校3年生になり、レスリング少年種別の主力を担う。「地元で開催される特別な大会で、地域の人の期待に応えて絶対に優勝したい。そして将来はオリンピックで金メダルを」。真っ直ぐな瞳で夢を語った。
松原 拓郎 選手
競技:レスリング
まつばら たくろう
鹿島市出身。3歳からレスリングを始め、北鹿島小の時に全国少年少女レスリング選手権を6連覇。6年時には、日本レスリング協会が選ぶ年間MVPにも輝いた。