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水球の東京五輪指揮官が佐賀県選手を指導 大本洋嗣(日本体育大監督)さん、2024国スポ見据え
水球の五輪男子日本代表の監督を2大会連続で務めた日本体育大の大本洋嗣監督が、4月下旬から佐賀東高水球部の生徒らを指導している。本年度は複数回佐賀県に足を運ぶ予定で「年間を通して選手たちのレベルを知りたい」と、県勢のレベルアップに一役買う。
大本監督は2016年のリオデジャネイロ五輪で、男子日本代表を32年ぶりの五輪出場に導き、21年夏の東京五輪でも男子の指揮を執った。現在は日体大で学生を指導している。
今回の指導は、大本監督の大学時代の先輩で、佐賀東高水球部の服部英弘監督からの声掛けがきっかけだった。「国スポが24年にある。手伝ってくれないか」。服部監督からのオファーを「これまで指導したことがない年代だけど、ジュニアの発展や競技普及に尽力したい」(大本監督)という思いから快諾した。
初めての指導は4月21~24日までの4日間実施した。「ゴールへ向かえ」「向こう側にスペースがあるぞ」。パスやシュートなど基礎的な練習を中心に行い、大本監督は選手たちに声を掛けながら指導に当たった。大学生や中学生が参加した週末にはゲーム形式での練習も行った。
「一生懸命に何かを得たいと臨んでくれた。強くなる可能性を秘めている証」と大本監督。日に日に力をつけていく選手たちの動きを見つめ「来ているときだけやるのではだめ。普段の基礎トレーニングが大事になってくる」と求めた。
小学5年のころから競技に打ち込んでいる佐賀東高3年の岸川征矢選手=佐賀市=は、「大本さんは水球を知り尽くしている。自分が思っている以上のことを求められて、成長につながる」と満足げに話した。定期的に指導を受けるが「(大本さんが)いないときも、学んだことを実践していきたい」と力を込めた。
競技指導は、県が推進するSAGAスポーツピラミッド構想(SSP構想)の事業の一環で、競技力向上や普及を目指し、企画した。(小部亮介)
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