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重量挙げ全日本V経験の木下さん(小城市) 国スポへ中学生育成に力
2024年に佐賀県で開かれる国民スポーツ大会(国スポ)に向け、重量挙げの中学生選手の育成が進んでいる。全日本選手権や国体で優勝経験があり、自らも佐賀国スポ出場を目指す木下竜之さん(30)=小城市=が指導。男女3人の選手たちは短期間で着実に力を付け、全国大会でも入賞を果たすなど、成果を出し始めている。
兵庫県出身の木下さんは、明石北高3年時、全国総体69キロ級で優勝。中央大進学後も活躍し、全日本選手権85キロ級で頂点に立った。16年から福井県スポーツ協会に所属し、18年の福井国体成年男子85キロ級を制覇した。その時挙げたスナッチ159キロは、今も日本記録として残る。
選手育成の面でも実績がある。19年の茨城国体では、中学の頃から強化してきた高校生らが結果を出し、福井県は成年男子と少年男子、女子の総合成績で1位に輝いた。
昨年4月からは佐賀県スポーツ協会の「SAGAスポーツメンター」として、自らの競技力向上に努めつつ男子1人、女子2人の中学生を指導。木下さんは「国スポは、数人の頑張りだけでは競技別天皇杯(総合1位)には届かない。選手層を厚くして“チーム佐賀”で上位を目指したい」と熱く語る。
3人は、木下さんが組んだ厳しい練習メニューをこなしながら着実に成長。12月に茨城県で開かれた全国中学生選手権で女子45キロ級の松尾環那選手(佐賀清和3年)がトータル119キロで2位。同55キロ級の西山水菜子選手(城北1年)もトータル102キロで2位に入った。同大会での県勢のメダル獲得は初という。木下さんは「基礎固めの今は量をこなすことで上達につなげていく」と指導方針を示し、「次のステージでも輝くため、ゆくゆくは自分でメニューを組み立てて強くなれるよう、経験を伝えていきたい」と話す。
同大会のジャークで54キロを挙げ自己ベストを更新した西山選手は「佐賀国スポまで2年。もっと力を付けて3位以内に入りたい」とさらなる飛躍を期す。男子67キロ級で6位の甲斐風輝選手(城北3年)は「努力が数字となって表れるのが魅力。スナッチを強化し、高校生になる今年は全国総体への出場を目指す」と意気込む。(古川公弥
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