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<全国高校選抜・ソフトボール>佐賀女子準優勝 タイブレークの死闘、主戦鈴木巴那一球に泣く
一球に泣いた。大会3連覇を懸けて臨んだ佐賀女子は、決勝で延長タイブレークにもつれこむ死闘の末、全国の頂点まであと一歩のところで力尽きた。
この日の準決勝、決勝とマウンドに立ち続けた鈴木巴那は試合後、あふれ出る涙をこらえきれなかった。「最後の最後で甘く入ってしまった」と決勝打を与えた一球を悔やんだ。
力強い速球を武器に好投を続け、準決勝からスコアボードに0を並べた。ただ、延長八回表1死一、三塁のピンチで、外角低めを狙った直球が真ん中に入った。打球が三遊間を抜け、この日の最初で最後の失点だった。何度もマウンドへ歩み寄り、鈴木を勇気づけた主将の加減愛華は「打撃でもっと鈴木を援護したかった」と肩を落とした。
それでも津上さおり監督は「ここまで勝ち上がると思っていなかった。最後に負けたのは全て自分のせい」と選手たちを最大限ねぎらった。
大会直前に内野陣を入れ替え、主力の負傷が相次ぐなど厳しい状況の中で、つかみ取った準優勝。この敗戦を選手たちは胸に刻む。「全国総体、国体では負けない。日本一の投手になる」(鈴木)。泣きはらしたエースの瞳に、果たせなかった全国制覇の4文字が映った。(北川尊教)
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