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<スポーツクライミング>世界の頂点 通谷律(多久高)つかむ 世界ユース・男子ボルダリング

スポーツクライミングの世界ユース選手権が8月下旬、米国・ダラスで開かれ、多久高1年の通谷(かよたに)律(佐賀県山岳・スポーツクライミング連盟)が男子ユースAのボルダリングで頂点に立った。通谷は「優勝を狙っていたのでうれしかった」と表情を和らげた。

ユースAは2005、06年生まれが対象。通谷が国際大会に出場したのは初めてで、「経験したことがない雰囲気でずっとわくわくしていた。日本人が少ないのが新鮮だった」。一方で、「決勝に残るのが前提だったから、逆に予選や準決勝が怖かった」とプレッシャーも感じたという。

緊張とは裏腹に、予選は5位、20人で争った準決勝はトップで通過。6人での決勝は、他の選手が苦戦した3、4課題目を1度で登り切るなど力を見せつけ、優勝をつかみ取った。通谷は「雰囲気にのまれず、自分の登りがしっかりできたことが一番よかった」と言い切った。

リードにも出場し、目標としていた決勝まで勝ち進んだ。「このまま表彰台を狙おう」とさらに上を目指したが、一歩届かず4位。それでも、「練習するモチベーションになった」と前向きに捉える。

今後は2月のジャパンカップでボルダリングは決勝進出、リードは準決勝進出を目標に掲げる。大会は年齢の区分はなく、世界で活躍する成年選手とも戦う。「体力や筋力、指の強さがもっと必要」と通谷。大人と渡り合う、高い壁に挑戦する。(草野杏実)


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